
『ゴルフの病院ごっこ』しましょう!
あなたの“ゴルフの症状”を診ていきます。

今の若い子には負けないよ!

なるほど、あなたは『昔は飛んだ病』ですね。
よかったら、私の『ゴルフの病院ごっこ』に、お付き合いください!
病名:加齢性飛距離美化記憶症(昔は飛んだ病)
「昔は、280ヤード以上飛んでたんだよね」
「昔は、あのバンカーをキャリーで越えたもんさ~」
こんな言葉、聞いたことありませんか?
あるいは、自分で言ったことありませんか?
ゴルフ場で、練習場で、19番ホールで。
気づけば「昔はな…」と語り始めている自分。
そして不思議なことに、記憶の中の飛距離は、語るたびに少しずつ伸びている。
もしかしたら、それは『加齢性飛距離美化記憶症』かもしれません。(通称:昔は飛んだ病)
多くのベテランゴルファーが無自覚に陥っているこの症状について、今日は詳しく診察していきます。
笑いながら読んで、最後には「ああ、ゴルフっていいな」と思ってくださいね。

さあ、診察室へどうぞ~
特徴
この病気にかかりやすいのは、60代後半〜70代の男性ゴルファーです。
ゴルフ歴30年以上で、日焼けした顔に笑いジワが刻まれ、クラブハウスでは「〇〇さん」と名前で呼ばれるような、地域の顔なじみタイプに多く見られます。
そして何より興味深いのは、
ゴルフを愛した人ほど、この病気にかかりやすいということ。
つまり、これはゴルフ愛の副作用なのです。
【典型的な症状】
この病気の厄介なところは、ある日突然重症になるわけではない、という点です。
最初はただの昔話。
本人も周囲も、「まあ、よくある話だよね」で済ませています。
ところが――
気づかないうちに症状は少しずつ進行し、
回想 → 数字盛り → 伝説化という段階を踏んで悪化していきます。

典型的な進行段階ごとの症状を見ていきましょう!
初期症状(回想優位期)
- ティーグラウンドで突然の回想モードに入る
- 「昔はな…」という枕詞の多用
- 若者の飛距離を見ると目がギラつく

ここまでなら、全然カワイイかも!
中期症状(数字が具体化し始める)
- 「280は普通に飛んでた」と語る
- 「今の道具があれば、300飛ばせた」と言い出す
- 話すたびに数字が微増する

数字はウソつかない、けど思い出補正が強すぎ…
末期症状(もはやフィクション?)
- 数字を盛り過ぎて、比較対象がジャンボ尾崎プロになる
- パー4のティーショットがグリーンを越えたと言う
- ドラコン大会に出れば優勝できたはず…と妄想かます

フィクションじゃなくて、その人の中では真実なんです…
【脳内メカニズム】
本症の原因は、脳内の「思い出補正」です。
人の記憶は、時間が経つにつれて細部が薄れ、いちばん感情が動いた瞬間だけが強く残る性質があります。
ゴルファーにとって、それは「人生で一番飛んだ、最高の一打」でしょう。
その一発は何度も思い出され、語られるうちに、いつの間にか脳内で書き換えられます。
つまり、人生で一番飛んだ一打が、昔の“通常飛距離”に置き換わっているのです。

だからウソではなく、本人の中では事実なのです。
類似の症状
この病気はゴルフに限らず、
「過去のピークが現在を追い越してくる人」によく見られます。
以下は、その代表的な類似症例です。
| 病名 | 特徴 |
|---|---|
| 昔はモテた病 | 「若い頃は」で始まる恋愛自慢。証拠写真は一切出てこない |
| 昔は細かった病 | 学生時代の体重が毎年軽くなる。最終的に40kg台に到達 |
| 昔は飲めた病 | 「一晩で一升瓶空けた」などと豪語。翌日の記憶はない |
いずれも良性の思い出補正疾患であり、治療の必要はありません。

私も子供のころは。可愛かったのよ~
【対処法(周囲の方へ)】
✅推奨される対応
- 「そうなんですね〜」の笑顔処方
これが最も効果的。否定は症状を悪化させます。 - 「すごいですね」の適切な投与
タイミングよく投与することで、患者のQOL(人生の質)が著しく向上します。 - 軽い相槌と、深い共感
話半分に聞くのではなく、”その時の気持ち”に寄り添うこと。

いわゆる・・・
大人の対応でね!
❌ 避けるべき言動
- 「今はどれくらい飛ぶんですか?」と現在形で聞く
- 「データ的に無理がありますよ」と言って正論をかます
- 場の流れを止めて、事実確認に入る

正論は、処方箋になりません!
【治療方針】
結論:治療不要です!
むしろ保護すべき症状。
この病気を治すと、以下の副作用が生じます。
- 現実と向き合う苦痛
- ゴルフへのモチベーション低下
- 会話の楽しさが減少
- 人生の彩りが少し褪せる
したがって、本症は積極的非介入が最良の治療です。

無理に直さず見守る、それもやさしさです。
最後のメッセージ
ゴルフ場で「昔は飛んだ」と語る人を見たら、どうか笑顔で「そうなんですね」と言ってあげてください。
それは嘘につき合うことではありません。
その人の大切な記憶を、一緒に守ることです。
そしていつか、あなたも必ず、「昔は飛んだ」と語る側になります。
その時、優しく聞いてくれる誰かがいますように。
はい、診察は以上で~す!

全問正解を目指してね!



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